ペキニーズは、中国原産の愛玩犬です。
短頭腫で、愛嬌のある顔が根強い人気を誇る犬種です。
ペキニーズの歴史
ペキニーズの祖先は、チベタン・スパニエルであると言われています。
中国王朝で寵愛され、愛玩犬として飼育、改良を重ねてきました。
また、シーズーは、このペキニーズとサラアプソとの交配によって作出されたと言われています。
中国皇帝の葬儀では、その皇帝に愛されたペキニーズが棺を墓に導くことを仕事としていました。
阿片戦争の際に、紫禁城からイギリス軍が5匹のペキニーズをイギリスに連れ帰ったと言われています。
この内の1匹が、ヴィクトリア女王に献上され、10年間ウィンザー城で過ごしています。
1893年にドッグショーへ出陳され短頭腫ブームを作ったと言われており、最近の研究では、パグの祖先であることがわかってきました。
ペキニーズの特徴
ペキニーズの特徴
- 小型犬で体高20㎝、体重は5㎏前後
- 後ろ脚は細いが、前足はしっかりとしている
- 首周りはずんぐりとしている
- 全身を豊かな被毛がおおう長毛種
- 分厚いアンダーコートと硬いオーバーコートのダブルコート
- ローリング歩行と呼ばれる体を横に揺らしながら歩く
ペキニーズの毛色
毛色は特に決まりがなく、アルビノ・レバー以外は認められています。
日本ではホワイト、小鹿色、明るい茶色、ブラック、ブリンドル、グレー、ブラック&タンなどが多いとされています。
ペキニーズの人気
ジャパンケネルクラブの登録犬数は、常に21~23位前後で根強い人気を誇っています。
ちなみにデヴィスカルノ夫人の愛犬としても有名です。
ペキニーズの性質
犬の中では、抱っこがあまり好きではないところが小型犬らしくないとされ、猫に近いと言われています。
そういったことからも、人見知りで家族以外にはあまり懐かず、犬の性格の特徴であるフレンドリーな部分が少ないともいわれます。
また、独立心旺盛で、頑固、聡明、飼い主にあまり依存しません。
勇敢で負けず嫌いで、他の犬とケンカになっても負けない強い性質ですが、中国皇帝に代々寵愛されていたことからもわかるように、わざと他の犬にケンカを売ったりはしない誇り高い性格です。
ペキニーズの健康
ペキニーズは、多くの運動を必要としませんので、日本の狭い家屋での飼育も可能です。
暑さには弱く、寒さに強いです。
そのため、熱中症の危険性が高いので、夏の暑い季節には冷房の効いた部屋で過ごさせてあげましょう。
豊かなアンダーコートがもつれやすいので、ブラッシングをこまめに行う必要があります。
鼻の周囲のしわにゴミがたまりやすいので、清潔に保つ必要があります。
ペキニーズの寿命
ペキニーズの寿命は12~15歳と言われており、小型犬ではやや短い方ですが、定期的な健康診断を行うことで平均以上に長生きをしてくれると思います。
運動量は1日2回の散歩が理想的です。
ペキニーズの罹りやすい病気
ペキニーズの罹りやすい病気は椎間板ヘルニアや歯の病気です。
そのため、室内の床を滑りにくくするなどの工夫が必要です。
また、目が大きく張り出しているので、角膜を傷つけやすいと言われています。
ペキニーズ 最後に
ペキニーズについてご紹介しました。
可愛い愛嬌のあるお顔からして、とても人懐っこいイメージですが、猫に近い性格というのは少し意外ですね。
しかし、中国皇帝から代々寵愛を受けていた犬種とのことで、高貴で誇り高いところが魅力の一つです。