今回は、一人暮らしでも保護犬をお家に迎えることが出来るのかどうかを調べてみました。
一人暮らしでも、そうではない場合も、条件としてはそれほど大きくかけ離れているわけではありません。
1頭でも犬の生命を救いたいという強い気持ちを持っているのであれば、一人暮らしであっても絶対に保護犬を迎えることが出来ないわけではありません。
一人暮らしで犬と暮らすということ
犬には、野生の群れで暮らしてきた歴史があります。
そのため、単独行動は苦手であるとされています。
人間の家族の一員である家庭犬となった今でもその名残りは確実にあり、長時間のお留守番は苦手な子が多いようです。
一人暮らしで犬と暮らすということは、外に働きに出ている場合であれば、1日のうち愛犬をひとりぼっちにする時間が何時間もあるということです。
さらに保護犬は悲しい過去を持つ子が多いので、1人になることをとても怖がる子が多いのも事実です。
保護犬とは?
保護犬とは、元々は飼い主がいた犬が、飼い主から捨てられたり迷子になって動物愛護センターや動物愛護団体に一時的に保護されている犬のことです。
また、保護犬の中には、ブリーダーの繁殖犬で年齢的に繁殖が出来なくなったとブリーダーが各団体に持ち込んでくる犬も保護犬の中に入ります。
しかし、この保護は一時的なものであり、期限までに飼い主が見つからないと殺処分されてしまいます。
そんな悲惨な目に合う犬を1頭でも救おうと日々努力されているのが動物愛護センターや動物愛護団体の方々です。
そして、二度と保護犬を可哀想な目に合わせないために、保護犬譲渡には様々な規則が設けられています。
それは、当然のことですね。
一人暮らしで保護犬と暮らすには
私自身は一人暮らしになって3年ほどになります。
そして、犬との暮らしが終わったのが3年7ヶ月ほど前のことになります。
生まれたときから常に私の側には愛犬がいて、それが当たり前の生活をずっと送ってきました。
いろんなことが落ち着いたら、また犬と暮らしたいとずっと考え続けて来ました。
そんなとき、友人が2頭目を保護犬からの譲渡を希望していると聞き、私自身も犬と暮らすための大きな選択肢に「保護犬譲渡」を考え始めました。
元よりペットショップからの購入は考えたことがなく、ブリーダーさんの知り合いがたくさんいるのでブリーダーさんからの購入を考えていたのですが、そうなると子犬から育てることになります。
これが一般的な考え方なのかどうかはわかりませんが、我が家では「犬は1歳になるまでは、誰かが常に側にいなければならない」と考えています。
例えば、愛犬が1歳を過ぎるまでは、家族全員で外食したことさえありませんでした。
親類の冠婚葬祭などで、どうしても家族全員で出かけなければならないときは、ブリーダーさんに預けたり、ペットシッターさんをお願いしたりしていました。
そのため、一人暮らしの私が保護犬譲渡を受ける場合、まず子犬は無理だと考えています。
しかし、保護犬譲渡についていろいろと調べているうちにわかったことですが、やはりご家族で譲渡会に来られる方は、子犬から育てたい方が多いらしく、子犬は譲渡会でも人気が高いとのことです。
私は車の運転が出来ないので、大型犬は難しいと思います。
夜中の急病で大型犬を動物の救急病院に運ぶことは車がないと無理でしょう。
そのため「小型犬の成犬又はシニア犬」に絞って譲渡を希望したいと思っています。
保護犬譲渡を受ける方法
保護犬は動物愛護センターや動物愛護団体からの譲渡の他に、保護犬カフェや里親募集のインターネットサイトからも譲渡を受けることが出来ます。
また、里親募集サイトから譲渡を受けた場合は、2週間~1ヶ月の「お試し期間」設けられているところもあります。
「お試し期間」というと軽々しく聞こえますが、飼い主と犬にも相性があり、うまくやっていけそうにないと思えば、その段階でその子と暮らすことを諦めるのは賢明な方法です。
そうでなければ、その子にまた悲しい思いをさせることにもなるからです。
保護犬の譲渡会とは?
保護犬の譲渡会は、各市町村の動物愛護管理センターが行っています。
譲渡データ登録申請書と譲渡対象者の基準チェック表を提出します。
譲渡データ登録申請書の内容によっては、譲渡会に参加不可の場合もあるようです。
譲渡データ登録申請書の内容は、希望の犬の大きさや性別、色、体格(大・中・小)、頭数、飼育者の住所、飼育経験、飼育場所が室内か屋外か、住宅の種類などです。
ご興味のある方は、お住いの市町村HPに載せられていますのでご確認下さいね。
譲渡対象者の基準チェック表の内容は以下のとおりです。
- 私は大阪府在住です。
- 私の年齢は20歳以上(都道府県によっては65歳以下の記載あり)です。譲り受けた動物の飼育継続が困難になった場合は、責任を持って動物の世話を引き受けてくださる方がいます。
- 営利又はこれに類する目的ではありません。
- 大阪府又は大阪市が実施する譲渡講習等を受講できます。
- 終生飼養できます。
- 動物を適正に飼うための知識を持ち、動物の飼養に関する法令等を遵守できます。
- 動物を適正に飼養するための必要な費用を負担できます。(飼い犬登録・狂犬病予防注射・エサ代・健康診断・ワクチン接種・治療費等、動物を飼うにはお金がかかります。)
- 速やかに、不妊・去勢手術を受けさせることができます。
- 飼養にあたり家族全員の同意が得られています。また、当該動物の飼養により、アレルギー等健康を損なう恐れのある同居者はいません。
- 動物が飼えない場所への転居の予定はありません。
- 日常的に家人が不在になりません。
- 動物を適正に飼養できる環境です。(近所の方に迷惑をかけない場所です。)
- 飼養場所は集合住宅や借家ですが、動物の飼養が承認されていることを、規約等の文書で提出することができます。
- 譲渡申請及び誓約書(様式第3号の1)の内容を理解し遵守できます。必ず事前に確認してください。)
[引用元]大阪府HP
他には個別での面談もあるようです。
こうして確認して見ると、犬と暮らすためには保護犬に限らず上記のほとんどは当然のことですね。
そして、この中に単身者不可という文字は見当たりません。
保護犬をお家に迎えたご近所の方によると、一人暮らしだということは事前に相談し、毎日長時間家を開けない仕事(在宅ワーカー)をしていることを、きちんと伝えれば大丈夫なのではないかとのことでした。
出来るだけ一人暮らしではないことが優先ではありますが、一人暮らしだからといって絶対ダメだというわけではなさそうです。
私にも仄かな光が見えてきた気がします。
保護犬カフェとは
みなさんは、保護犬カフェをご存知でしょうか?
ブリーダーから保護したり、保健所で殺処分寸前までいった犬や猫たちと犬や猫との暮らしを望む家族をつなぐ新しい形の保護犬・猫カフェです。
保護犬カフェでも、誰でも譲渡を受けられるわけではありません。
カフェで充分にふれあい、「終生共に暮らし続ける決意が必要です」とのことです。
そして、市区町村の譲渡会と同じように誓約書やペット保険の加入、定期的な連絡、その後の犬や猫たちの写真も送ることが義務付けられています。
保護犬カフェでの譲渡は、市区町村の譲渡会以上に厳しい規則が義務付けられている場合が多いです。
譲渡を受けたあと1年間は定期的に連絡を入れることなどを怠ると里親の資格剥奪もあるとのことです。
どの団体も「終生飼育を続ける覚悟」を求めています。
それも、当たり前のことですね。
犬の里親募集サイト
NPO法人などの動物愛護団体がインターネットサイトで里親を募集しています。
ネットでの保護犬譲渡は、大きさや犬種などにこだわりがある方は、とても探しやすくなっています。
こちらは、条件付きではありますが65歳以上や単身者、収入が不安定な場合などはお断りすることもありますとのことです。
ネットで保護犬を探すのは、探しやすくはありますが、譲渡する団体からすると慎重にならざるを得ませんね。
それは当然のことです。
犬や猫の殺処分件数は年々減少していると言われていますが、これは保健所での件数であって、実際にはどのくらいの命が奪われているかわかりません。
「1つだけでも助けられる命があるなら助けたい」
そう思って保護犬を迎える努力をしたいと思います。
一人暮らしでも保護犬譲渡は条件付きでOK
一人暮らしでも保護犬譲渡は不可能ではないということがわかりました。
しかし、さらに厳しい条件がつくと思いますし、それも当然のことですね。
各団体で、譲渡の条件は違ってきますし、自分にはどの団体から譲渡を受けることが良いのかもよく考える必要があります。
犬との暮らしを復活させるにはまだまだ道程は遠いですが、私は諦めずにがんばります!
保護犬と家族なりたい! 最後に
今回は保護犬の譲渡を受ける方法と保護犬譲渡が一人暮らしでも大丈夫なのかについてご紹介しました。
保護犬譲渡には、どの団体も厳しい条件を定めており、本当に動物を大切に思われていることがひしひしと感じられました。
保護犬をお家に迎えたいとお考えの方も多いようですが、手続きや審査などが難しいと敬遠されている場合も多いと聞きます。
しかし、人間の勝手で一度悲しい思いをさせられた犬を二度と同じ目に合わせないためには、とても大切なことだと思います。
上記に載せた譲渡の基準チェック表は、犬と暮らす全ての人が守るべきことでもあり、とても勉強になりました。
保護犬にはとても悲しい過去を持つ子が多いです。
人間に対して不信感や恐怖感を持っている子も多いとのことです。
保護犬が心をひらいてくれるには時間もかかるようです。
それほど、人間の勝手な都合で心に深い傷を負わせてしまっているのだと痛感します。
また、NPO法人などの動物愛護団体は、常に寄付を募られているようです。
関心を持たれた方は、各サイトをご覧になってみてくださいね。
保護犬譲渡については、これからも追って記事を書いていきます。
そして、これからも世界中の犬や猫に悲しい思いをさせない世界を目指していきましょう!