フラットコーテッド・レトリバーという犬種をご存知でしょうか?
原産国はイングランドで、日本でも愛好家は多く、登録犬数も徐々に増えてきています。
オスは体高が59~61cmで体重は27~36kg、メスは体高が56~59cm、体重は25~32kgの大型犬です。
愛称はフラッティ。
フラットコーテッド・レトリバーの歴史
フラットコーテッド・レトリバーの歴史については、2つの説があります。
1つ目は、フラットコーテッド・レトリバーは、被毛がウェーブしているウェーブコーテッド・レトリバーを改良した犬種であり、さらにウェーブの強いカーリーコーテッド・レトリーバーが祖先であるという説です。
2つ目は、ニューファンドランド、ウィータースパニエル、ラフコリー、ラブラドール・レトリバーなど様々な犬種の交配から作出されたというものです。
当時、水猟犬が必要とされていたことで生まれた犬種であるとも言われていますが、はっきりとした歴史はわかっていないようです。
フラットコーテッド・レトリバーが犬種として確立したのは、1874年のことだと言われています。
フラットコーテッド・レトリバーの特徴
フラットコーテッド・レトリバーの毛色や人気、性質などについてご紹介していきましょう。
フラットコーテッド・レトリバーの毛色
フラットコーテッド・レトリバーの毛色は、ブラック又はレバーのみです。
ニューファンドランドの特徴が色濃く出やすいと言われているので、イメージ的にはブラックが多いようです。
被毛は光沢があり、直毛が理想であるとされていますが、ウェーブがかかっていることもあります。
耳は垂れ耳で、目はアーモンド型の黒かはしばみ色(ヘーゼルナッツのような色)をしています。
毛量が多く、優雅に歩きます。
フルコートの時期には、胸、太もも、足の後ろなど豊かな毛量で、耳もふさふさしています。
フラットコーテッド・レトリバーの人気
フラットコーテッド・レトリバーは、ゴールデン・レトリバーやラブラドール・レトリーバーの人気に押されて、第二次大戦の終わり頃には絶滅の危機に瀕していました。
しかし、愛好家の手により犬種が保存され、現在に至っています。
今では、原産国のイングランドだけでなく、世界的に人気のある犬種となりました。
フラットコーテッド・レトリバーの性質
フラットコーテッド・レトリバーの性質は、楽天的で明るく陽気です。
フレンドリーで子供好き。
他の犬とも仲良く出来る性質です。
多頭飼育も可能です。状況判断が得意で、協調性も高く、作業意欲に富んでいます。
他のレトリバー系の犬種より、スリムでスポーツを好みます。
そのため、運動量はとても多いと言われています。
元々、水猟犬として作出された犬種であることから、泳ぐことが大好きです。
さらに、嗅覚も優れていると言われています。
しかし、しつけの飲み込みも早く利口ですが、成犬(3歳)になるまでは陽気な性質から、はしゃぎするぎることも多く手を焼く一面も。
フラットコーテッド・レトリバーの健康
フラットコーテッド・レトリバーの健康面について詳しくご紹介します。
フラットコーテッド・レトリバーの寿命
フラットコーテッド・レトリバーの寿命は、8~14歳と言われています。
大型犬としては平均より少し長寿です。
食事や運動量に配慮し、定期的な健康診断を受けさせれば、さらに長生きしてくれると思います。
フラットコーテッド・レトリバーの罹りやすい病気
フラットコーテッド・レトリバーの罹りやすい病気は、レトリバー種に多い股関節形成不全です。
しかし、股関節形成不全については、近年の慎重な繁殖により減少傾向にあります。
子犬の頃から、出来るだけ運動量を多くし、股関節に負担をかけない筋力をつけることが重要です。
早期発見のためには、普段から歩き方や座り方、運動後の様子などをよく観察するようにしましょう。
次に挙げられるのは、悪性腫瘍(がん)です。
シニア期に入った頃から増え始めます。
大型犬は体が大きいため、くまなく体をケアすることは大変ですが、普段から小さなデキモノなどが出来ていないか気を配り、早期発見が重要です。
常に触れ合うようにし、何か異常があればすぐに動物病院を受診してください。
フラットコーテッド・レトリバー 最後に
フラットコーテッド・レトリバーについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
被毛が豊かで美しく、他のレトリバー種より少しスリムでスポーティな印象。
歩く姿も優雅です。
性質も子供好きで明るく陽気で、家庭犬として申し分ないようです。
陽気な性格からはしゃぎすぎてしまう傾向があるようですので、しつけは、まず「落ち着かせる」ことです。
さらに、運動量を必要とする犬種であり、大型犬であることから、初めて犬をご家庭に迎えられる方は、慎重にお考えくださいね。
以上、『わんこ図鑑ーフラットコーテッド・レトリバー』でした。
以下にゴールデン・レトリバーについてご紹介している記事があります。
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